雇用調整(整理解雇)


雇用調整(整理解雇)は、企業の業績悪化に伴い社員の雇用を継続させることが困難になった場合に実施することになりますが、社員を解雇するという非常に厳しい対応のため、判例および法令等でも厳しい条件が確立されています。

雇用調整(整理解雇)にあたっては、客観的に合理的な理由がない解雇や社会通念上相当と認められな場合には「解雇権の濫用」として解雇が無効となります。

社員に特に問題がなく、企業の業績悪化等による雇用調整(整理解雇)については、「解雇権の濫用」に該当するか否かの判断基準として「整理解雇の4要件」が確立されています。
<整理解雇の4要件>

①人員削減の必要性
②解雇回避の努力
③選定基準の妥当性
④事前手続きの妥当性(別紙参照)

企業は、「整理解雇の4要件」をクリアすることを意識し、可能な限り社員の不利益を最小限に抑える努力をする必要があります。企業の対応が不十分な場合には解雇が無効と判断されるケースもあります。

判例では整理解雇が有効と判断された例は少なく、「人員削減の必要性」が認められないケースが多くなっています。

整理解雇を実施せず、雇用を守るための対応をした企業は、国の助成金制度として、「雇用調整助成金制度」が活用できます。

≪雇用調整助成金制度≫

景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、その雇用する労働者を一時的に休業等(休業及び教育訓練)又は出向をさせた場合に、休業、教育訓練又は出向に係る手当若しくは賃金等の一部を助成します。
<受給要件>

①雇用保険の適用事業主であること。
②最近3ヶ月の売上高または生産量等がその直前3ヶ月間または前年同期比で5%以上減少していること。
③休業等を実施する場合は、従業員の全一日の休業または事業所全員一斉の短時間休業を行うこと。(平成21年2月6日から当面の期間にあたっては、当該事業所における対象被保険者等ごとに1時間以上行われる休業(特例短時間休業)についても助成の対象となります。
④出向を実施する場合は、3ヶ月以上1年以内の出向を行うこと。
※大型倒産等事業主などの特定事業主は要件がことなるため、最寄りのハローワークにご確認下さい。
<受給額>

◆休業等
休業手当相当額の2/3(上限あり)
※従業員の解雇等を行わない事業主に対しては助成率の上乗せ(2/3⇒3/4)があります。
※障害のある人の休業等に対しても助成率を上乗せ(2/3⇒3/4)があります。

支給限度日数⇒3年間で300日
※大型倒産等事業主など特定の事業主については、支給限度日数がことなるため、最寄りのハローワークにご確認下さい。
※教育訓練を行う場合は上記の金額に1人1日4,000円を加算できます。

◆出向
出向元で負担した賃金の2/3(上限あり)
※従業員の解雇等を行わない事業主に対しては助成率の上乗せ(2/3⇒3/4)があります。
※障害のある人の休業等に対しても助成率を上乗せ(2/3⇒3/4)があります。